外壁塗装の下塗り不足を見抜くポイント｜施工不良の典型症状

こんにちは、板橋区・練馬区の外壁塗装、屋根塗装専門の大谷建装工業です。

外壁塗装で最も多いトラブルのひとつが 「下塗り不足」 です。

下塗りは“見えなくなる工程”であるため、手抜き工事の対象になりやすく、施主が気付いたときにはすでに剥がれや色ムラなどの劣化が進んでしまっています。

この記事では、板橋区で外壁塗装を多く施工してきた専門業者として、

• 下塗りが重要な理由

• 下塗り不足で起きる症状

• 施工中に施主ができるチェック方法

• 下塗り不足が疑われたときの対処法

を徹底解説します。

1. 下塗りはなぜ必要？外壁塗装の“土台”となる工程

外壁塗装は 下塗り → 中塗り → 上塗り の3工程が基本です。
その中で下塗りは、以下のような役割を持つ非常に重要な工程です。

●1-1 密着性の向上

素地（サイディング・モルタルなど）と塗装の接着力を高めます。
下塗りがなければ、中・上塗りがしっかり外壁に密着しません。

●1-2 吸い込みムラの防止

劣化した外壁は塗料を吸い込むため、そのまま上塗りすると色ムラが発生します。
下塗りは“吸い込み止め”の役割も果たします。

●1-3 劣化外壁の補強

種類によっては、外壁の小さなひび割れを埋める機能を持つ下塗り材もあります（フィラーなど）。

2. 下塗り不足で起きる典型症状

下塗りが不足すると、以下のような症状が早期に現れます。

●2-1 塗装の剥がれ・めくれ

最も分かりやすい施工不良のサインです。
特に以下の部分に剥がれが起こりやすくなります。

• 日当たりが強い南面

• 風雨が当たりやすい場所

• シーリング周り

• ドアや窓まわりの細部

下塗りがしっかり施工されている場合、早期剥離はほぼ起きません。

●2-2 色ムラ・ツヤムラ

外壁の一部だけ吸い込みが激しい場合、仕上がりにムラが出ます。
特にサイディングの劣化が激しい場合、下塗り不足が顕著に現れます。

●2-3 チョーキング（白い粉）が早期に再発

通常、塗装から数年はチョーキングは起きませんが、
1〜2年で再発する場合は 塗膜が定着していない証拠 です。

●2-4 ひび割れ（クラック）が進行しやすい

下塗り材には素地の補強作用があります。
省略されたり薄いと、既存のひび割れを埋めきれず、数年で悪化します。

●2-5 塗膜の膨れ・気泡

外壁との密着不足が原因で、塗膜が浮いたり膨れてくる現象です。
これは雨水の侵入にもつながり、雨漏りリスクが高まります。

3. 施工中に下塗り不足を見抜くチェックポイント

見えない工程だからこそ、施主が“施工中に確認”することが有効です。

●3-1 下塗りの写真（証拠）を依頼する

優良業者は以下の写真を必ず撮影し、提出します。

• 高圧洗浄前後

• 下地処理

• 下塗り完了写真

• 中塗り・上塗り写真

• 乾燥時間の記録

これを出し渋る業者には注意が必要です。

●3-2 下塗りの色を確認する

多くの現場では、下塗りは白や透明系ですが、
あえて“上塗りと違う色”を使う業者もいます。

透明下塗り → 色付き上塗り
により、塗り残しの確認がしやすくなります。

●3-3 下塗りで外壁がツヤっとするか確認

適量の下塗りが塗られると、素地がコーティングされてツヤが出ます。
ザラザラしたままの場合、吸い込み止めが不十分です。

●3-4 乾燥時間を守っているか確認

メーカーの仕様では以下のような乾燥時間が決められています。

• 下塗り →（4〜6時間以上）→ 中塗り

すぐに次の工程へ進む業者は要注意です。

4. 下塗り不足が疑われる場合の対処法

もし「どうもおかしい」と感じた場合は、以下の対応をおすすめします。

●4-1 まずは施工業者に確認する

下塗りの施工写真・使用量を確認します。

• 何kgの下塗り材を使ったか

• 何㎡の面積を塗ったのか

※適正量より少ない場合、角度を変えて指摘できます。

●4-2 第三者機関に相談する

以下の専門機関は無料相談を行っています。

• 住宅リフォーム・紛争処理支援センター

• 消費生活センター

“セカンドオピニオン”としても活用可能です。

●4-3 再塗装が必要なケースもある

症状が進んでいる場合は、

• 下塗りからやり直し

• 剥がれ部分の補修

• 追加費用は業者負担が原則

となります。

5. 手抜きされないための予防策

●5-1 見積りに「使用量・工程数」が明記されているか確認

下塗り工程が以下のように記載されている見積りは安心です。

• 下塗り材の名称

• メーカー

• 希釈率

• 使用量（既定の㎡あたり量）

• 乾燥時間

●5-2 “塗り回数が固定の業者”は避ける

外壁の状態によっては、下塗りが2回必要な場合もあります。

• 劣化が激しいサイディング

• チョーキングがひどいモルタル

• カラーベスト屋根など

“どんな外壁でも3回塗り”と決めている業者は、
実際の状態に合わせた施工ができない可能性があります。

●5-3 地元で実績が多い業者を選ぶ

板橋区の場合、近隣で工事実績が多い業者は評判を重視しているため、手抜きはほとんどありません。

まとめ

下塗り不足は外壁塗装で最も起きやすい施工不良のひとつです。
しかし、施主が事前に知識を持っておくことで、防げるケースは多くあります。

• 写真の提出を依頼

• 使用量・工程の確認

• 乾燥時間が守られているか

• 下塗りの色・状態をチェック

これらを押さえておくだけで、施工不良のリスクは大きく減らせます。

大谷建装工業では現地調査・お見積りを無料で行っておりますので、お気軽にご相談ください。

公共事業にも積極的に取り組んでおり、令和7年度において区内優良建設事業者に選ばれました。