【外壁塗装】ウレタン防水の施工手順と注意点|DIYでは難しい理由とは
こんにちは。板橋区・練馬区を中心に防水・塗装工事を行っている大谷建装工業です。
今回は、建物の防水工事としてよく使われる「ウレタン防水」について、
施工手順や注意点、さらに「DIYではなぜ難しいのか」までを、専門業者の視点から詳しく解説していきます。
目次
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ウレタン防水とは?
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ウレタン防水のメリット・デメリット
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ウレタン防水の施工が適している場所
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ウレタン防水の施工手順【プロの工程】
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ウレタン防水の注意点と失敗例
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ウレタン防水をDIYで行うリスク
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専門業者に依頼するメリット
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ウレタン防水に関するよくある質問
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まとめ
1. ウレタン防水とは?
ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂を複数回に分けて塗布し、防水膜を形成する工法です。
屋上、ベランダ、バルコニーなど、比較的小さな面積の防水に適しており、下地の形状を問わず対応できる柔軟性が特長です。
施工後はシームレス(継ぎ目なし)の防水膜が形成され、雨水の侵入を防ぎます。
2. ウレタン防水のメリット・デメリット
メリット
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複雑な形状の場所にも対応可能
理由/背景:ウレタン防水は“液体”を塗って固める塗膜防水のため、入隅・出隅、配管基部、ドレン周り、
パラペット天端、笠木端部など三次元形状にもシームレスに追従します。
溶着や継ぎ目処理が不要で、曲面・段差・細部まで連続膜が作れるのが強み。
現場での利点:納まりが難しいベランダの手すり脚元や機器基礎の立ち上がりも一体化しやすく、
ディテールが原因の漏水を抑制。補強メッシュを併用すれば、
微細な振動や温度伸縮に対するひび割れ追従性も高められます。 -
既存防水層の上から施工できる(カバー工法)
理由/背景:既存の防水層が“全面的に劣化・破断していない”こと、下地の含水や浮きが
許容範囲であることなどの条件を満たせば、撤去せずに上から重ねる改修が可能です。
現場での利点:撤去・産廃が減り工期短縮・騒音粉じんの低減・コスト圧縮につながります。
既存層に含水が懸念される場合は通気緩衝工法+脱気筒で水蒸気を逃がし、膨れを防止。
プライマーの適合確認や試験施工(付着試験)を挟むと安全です。 -
継ぎ目がないため漏水リスクが少ない
理由/背景:シート防水の弱点になりやすい“重ね代(ジョイント)・端末・立ち上がり部の切り欠き”が、
ウレタンでは原理的に存在しないため、ピンホール管理さえできれば漏水リスクを低減できます。
現場での利点:ドレンやルーフドレインも一体で巻き込めるため、雨水の集水点であるディテールの安心度が上がります。
さらにトップコートで紫外線や摩耗から塗膜を保護すれば、長期のシームレス性能を維持できます。 -
比較的安価でコストパフォーマンスが高い
理由/背景:材料単価は中庸でも、撤去不要のカバー工法や部分補修のしやすさ、
細部納まりの施工性の良さから総合コストが抑えやすい工法です。
長期視点:既定膜厚を守り、定期的にトップコートを更新(例:5~7年目安)する運用にすると、
ライフサイクルコストでメリットが出やすい。劣化箇所だけの局所補修が容易なのもウレタンの強みです。
デメリット
デメリット
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硬化に時間がかかる(1日~2日)
理由/背景:ウレタンは化学反応で硬化するため、気温・湿度・風に影響されます。
各層の乾燥(硬化)養生が不十分だと、膨れ・ベタつき・密着不良の原因に。
対策:速硬化型材料の選定、天候を見た工程計画、夜露や降雨リスクを避けた塗り時間の設定、
テント養生/簡易防護で粉じんや虫・落葉の付着を防ぐ。
各層間での最小・最大可使時間(オープンタイム)を守ることが重要です。 -
施工者の技術によって仕上がりに差が出る
理由/背景:同じ材料でも、下地処理の精度・プライマー塗布・塗布量管理・端部処理・補強メッシュの使い方で
性能が大きく変わります。均一な膜厚形成は経験が必要で、ピンホールや端部の甘さは早期不具合の主因。
対策:メーカー仕様書に沿った標準施工手順書・チェックリスト、資格保有者や認定施工店の起用、
現場での試験施工・付着試験、写真付きの品質管理記録(下地→各層→完了)を徹底。
現場管理者が気象条件ログを残すとトラブル解析もしやすいです。 -
厚みのムラがあると耐久性が低下
理由/背景:所定膜厚に達していない箇所は、紫外線・水分・温度変化に弱く早期劣化の温床になります。
特に入隅・立上り・ドレン周りは「膜厚不足の“薄い箇所”」が生じやすい。
目安:一般的に(メーカー仕様により異なるが)-
密着工法で 約1.5~2.0mm、
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通気緩衝工法で 約2.0~3.0mm の“乾燥膜厚”が目安。
対策:所要量(kg/㎡)を守る、ウェット膜厚計で塗布直後に確認、立上り・入隅は先行増し塗り+補強クロス、
水たまりができやすい「溜まり部」は増膜を計画。最終的には乾燥膜厚の抜き取り測定や
仕上げ前の目視/触診で均一性を確認します。
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3. ウレタン防水の施工が適している場所
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ベランダやバルコニー
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屋上(陸屋根)
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共用廊下や階段の踊り場
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ルーフバルコニー
※ただし、常に人が歩く場所ではトップコートを滑りにくい仕様に変更する必要があります。
4. ウレタン防水の施工手順【プロの工程】
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施工前の点検・清掃
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下地のひび割れ、浮き、汚れの確認
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高圧洗浄やケレン作業で汚れや油分を除去
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下地補修
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クラック(ひび割れ)補修や不陸調整
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プライマー(接着剤)を塗布
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通気緩衝シート(必要に応じて)
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下地からの水分を逃がすためのシートを貼る
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膨れ・剥がれを防ぐ効果あり
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ウレタン主剤の1層目塗布
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均一に塗布し、指定の膜厚を確保
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乾燥・硬化(約24時間)
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ウレタン主剤の2層目塗布
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1層目と同様に塗布し、耐久性と防水性を高める
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トップコート仕上げ
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紫外線や摩耗から保護する仕上げ材
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防滑仕様にすることも可能
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完了検査・引き渡し
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膜厚、硬化状態、仕上がりのチェック
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5. ウレタン防水の注意点と失敗例
よくある注意点
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雨の日の施工はNG(硬化不良や膨れの原因)
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厚みが均一でないと、耐久性が大幅に下がる
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下地の水分残りがあると、後に膨れ・剥がれの原因に
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トップコートの塗布を怠ると紫外線で劣化が早まる
失敗例
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DIYで膜厚不足 → 2年以内に漏水
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業者が下地処理を怠ったために1年で剥離
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雨の日に施工して硬化不良 → すぐに再施工が必要
6. ウレタン防水をDIYで行うリスク
最近はホームセンターやネットでウレタン防水材が手に入るようになり、「自分でできるのでは?」と考える方もいます。
しかし、DIYでのウレタン防水はおすすめできません。
主な理由
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膜厚を均一に塗るのは熟練の技術が必要
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下地の劣化診断や補修が素人には難しい
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材料の配合ミスで硬化しないリスク
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天候管理(湿度・気温)が難しい
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保証やアフターサービスが一切ない
施工に失敗すると、補修費用がかえって高くつくケースも多く見られます。
7. 専門業者に依頼するメリット
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適切な診断力
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下地の状態や雨漏りの原因を正確に見極め
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品質の高い施工
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適正な膜厚管理・均一な仕上がり
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施工保証がある
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施工後も安心できる保証期間付き
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工程管理がスムーズ
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天候や工期に応じて臨機応変な対応が可能
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コストパフォーマンスが高い
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失敗のリスクがなく、長期的に見て経済的
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8. ウレタン防水に関するよくある質問
Q. 施工期間はどのくらい?
A. 約3日〜5日が目安です(天候や面積による)
Q. どのくらい持ちますか?
A. 適切な施工で10〜12年が目安です。定期的なトップコートの塗り替えで延命可能です。
Q. マンションの共用部分にも使えますか?
A. はい。共用廊下や屋上でも多く使われています。
9. まとめ
ウレタン防水は、柔軟性・密着性に優れた防水工法であり、特にベランダや屋上の防水に最適です。
一見シンプルな工事に見えますが、実は施工の精度が防水性能・耐久性に大きく影響します。
DIYでは膜厚の管理や下地処理が不十分になりがちで、失敗すればかえって費用と時間がかかってしまうことも。
だからこそ、信頼できる専門業者に依頼することが最も確実な選択肢です。
大谷建装工業では、板橋区・練馬区を中心に防水工事の実績が多数ございます。現地調査・お見積りは無料ですので、お気軽にご相談ください。
公共事業にも積極的に取り組んでおり、令和7年度において区内優良建設事業者に選ばれました。
直近10年間で、令和2年と令和7年の2回、褒章されております。
また、大谷建装工業では現地調査を行った後に、カラーシュミレーションにて塗り替え後のイメージをお伝えすることも可能です。
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それではまた。
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